知られざる栄養精神医学の世界「イライラ、疲れ、肌荒れと鉄」

元気ですか?!精神的に。
先日、HIT飯のたまごサンドのコラムの後、「鬱と栄養・食事との関係」についてご質問を頂きました。

https://masudamiracle.hida-ch.com/e1228488.html
特定の栄養の不足が、こころとからだの不調を引き起こすことがあり、その代表が鉄なんです。
春先で心身のバランスが難しい時期ですので、鉄欠乏女子(テケジョ)で有名な奥平智之先生から伝授された栄養精神医学に則り、鉄とこころの関係について、シリーズで解説します


第1回は「イライラ、疲れ、肌荒れと鉄」です。
鉄が足りているかどうかは、血液検査のヘモグロビン(赤血球に含まれる鉄)の数値で判断するのが一般的です。基準値(男性14〜18、女性12〜16)以下だと貧血と診断され治療の対象になります。
とはいえ、ヘモグロビンの値は正常でも、鉄欠乏による心身の不調で悩んでいる人が多いのはなぜでしょう??
赤血球は全身に酸素を運ぶ重要な役割があるので、鉄は優先的にヘモグロビンとして使用されます。鉄はヘモグロビン以外にもコラーゲン(お肌)やケラチン(髪、爪、血管壁)、セロトニン(神経伝達物質)の材料なので、不足すると肌荒れ、シミ、青アザ、イライラ、疲れなどの症状が出るのです。
しかし血液検査では、あくまでもヘモグロビンの値で貧血を評価するので、正常範囲で留まることも多く、結果的に鉄欠乏は見逃されやすいのです。
一般的に生理のある女性は毎月の出血で鉄を失うため、約9割が鉄欠乏と言われています。子宮内膜症や子宮筋腫で出血量が多いとなおさらです。
また、妊娠・出産をすれば、鉄の貯金の多くを失います(赤ちゃんに持っていかれる)。つまり、女性は常に鉄欠乏のリスクがあるのです。
鉄欠乏は精神的な不安定さやイライラの原因になり、疲れやすく集中力低下、注意散漫になりがちです。
また、美容面でも鉄は重要です。
お肌の潤いを保つコラーゲンの材料なので不足すると乾燥しやすくなり、シワやシミの原因になります。
髪の毛の材料であるケラチンにも影響し、髪質が悪くなったり抜けやすくなります。
血管壁もケラチンでできているので、鉄欠乏では内出血してアザができやすくなります。
コラーゲンもケラチンも鉄だけでなくタンパク質が重要な構成成分です。鉄が足りない人はタンパク質も不足傾向なので、「鉄+タンパク質欠乏」だと思ってタンパク質をしっかり摂ることが大切です。

爪もケラチンでできています。鉄欠乏の爪はぺったんこのぺらぺらです。爪のアーチが失われ、割れやすくなるのです。
というわけで、女性は鉄が不足する宿命であることを知っておきましょう。だからこそ、鉄とタンパク質をしっかり摂ろう!
まずはテケジョを見抜く爪チェックを参考にしてね。
第2回につづく


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